垢抜けてるのがいい高松丸亀町商店街
高松へ行って来た。高松のアーケード街には全国的に有名な丸亀町商店街がある。GW後半だったが普段の日曜日と同じくらいの活気があり、楽しく散歩ができた。
全国の地方都市のアーケード街はほぼ例外なくシャッター通りと化し寂れているが、恐らくここは見事に復活したトップランナーだろう。
丸亀町に人が押し寄せるから繋がる他のアーケード街にも人は流れる好循環。いたるところでオヤジバンドやジャズ、フォークの街角コンサートが開かれ、垢抜けた雰囲気を醸し出している。
行政じゃなく商店主らが街を再生した
あまりに有名だが、行政の力じゃなく商店街組合の力で街は復活した。全国の自治体や商店街、議会関係者が一年中、視察に訪れる。
みんな真似をしたらいいのにと思うが、丸亀町商店街はここまで来るまで16年の歳月を要した。
衰退していくアーケード街に行政は手をこまねいているが、実はそうではない。行政と行政の条例が街の再開発を妨げているのだ。
だから第2、第3の丸亀商店街はできない。
民間が考え知恵を出し合っても『前例がない!』と全て行政にはねつけられ、前に進めない。結果、再開発は断念し、ますます衰退しているのが全国のアーケードなのかもしれない。
旧態依然とした法律、条例は完全に制度疲労を起こしているからだ。
店舗じゃなくまず人を呼び込んだ
そこになぜ、にぎわいが戻ったのか。高松丸亀町商店街振興組合理事長の古川康造氏がいろんなインタビュー記事で分かりやすく説明してくれている。
特に目を引いたのは商店を引っ張ってくるんじゃなく、人を呼んでくるということだ。
古川さんは『居住者さえ戻れば、商店街は勝手に再生します。客を引っ張れる力のあるテナントを一生懸命見つけるのではなく、居住者を呼び戻すという発想の転換だった』と、雑誌のインタビューで語っている。
現実に商店街の上はマンションになっており、高齢者を中心に暮らす。だから近くには病院もきてもらい、お年寄りはこの街で快適に暮らす。
約1000人が住んでいるという。
再生には想像を絶するエネルギーが必要
出来上がったものを見るとなるほどと、簡単に考える。しかしここまでやるには商店街組合の一体感が不可欠で、相当なエネルギーを要したのは想像に難く無い。
あと思ったのは、三越伊勢丹と一直線に繋がっているということだ。これだけで随分と垢抜けた雰囲気を感じるし、われわれのような四国の他の三県から客を呼べるのも強みだと思った。
もりもと なおき