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テレ朝労組民放労連脱退。メディアの労組のあり方と報道の危機

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休みとカネくれだけじゃないメディア労組の大切な役割

メディアの労働組合は普通の製造業や役所の組合とは異なる。つまり賃上げや労働者の権利を守るために闘うことに加え、"報道の自由や編集権の独立を守る"という非常に重大な役割も担うのだ。

だからこの度、テレビ朝日労組が民放労連脱退の背景を聞くにつけ、現場の記者たちまでメディアの責務を放棄したんじゃないかと心配している。

報道の自由と編集権の独立を守れるのは、社内労組だけ

自分が地方新聞社で組合の役員をした(やらされた)時は、組合が特定政党の傘下にいくことがないよう、闘った。新聞には様々な読者がいるからだ。

また同時に編集幹部がバカな社説や論評をしないよう、そちらにも厳しく目を光らせ、団交ではきちんともの申したつもりだ。

だから組合役員改選(新任投票)の時、組合の一部勢力が多数、私の名前に✖️印を入れたから、その時の役員の中で最多の不信任票が入った。
これは自分としては誇りに思っている。

執行役員兼新研部長として編集権の独立を守るため、団交では紙面の内容はもちろん、役員の私生活にももの申した。

非正規クビ切りに端を発した、テレ朝上層部からの圧力か

テレビ朝日の正規社員による労働組合が、日本民間放送労働組合連合会(民放労連)からの脱退することになった。

内部しかわからない問題があるんだろうが、一部で指摘されている理由が本当なら、なんとも由々しき問題だ。テレ朝の報道番組など、今後、観たくもない。

つまりこういことだ。以前、同局の「報道ステーション」(報ステ)を長い間支えてきたスタッフが大勢、クビになるとの動きに、民放労連と新聞労連でつくる「日本マスコミ文化情報労組会議」(MIC)が抗議した。

これに対しテレ朝がアタマにきたことが最大の理由という。
そしてこのアタマにきたのがテレ朝の社員たちじゃなく、会社の上層部というから始末が悪い。

報ステスタッフのクビ切りに端を発した社の圧力か⁈

社の上層部と闘わず屈服し、果たして報道機関なのか

安倍首相と会食を重ね、忖度報道を現場に強いている上層部であり、テレ朝労組が民放労連脱退することも、会社上層部の圧力じゃないのかと、言われている。

もし本当ならとんでもないことだし、こうした圧力がまかり通るなら、もうテレ朝は報道機関として機能しないんじゃないか。

しかしいずれにしても情けない。労組がありながらこうした上層部と闘うこともできないのかと、普通は考える。

会長の早河某が安倍友だろうが、そこが一番の問題。社内民主主義も確立できない記者らに、権力の監視ができるのか。果たして報道の自由のために闘かえるか否か。無理だろう。

第二のNHKはいらんよ。

もりもと  なおき

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森本 尚樹 早稲田大学卒。元新聞記者。約20年間、県議会議員を務めました。現在は福祉関連の会社の参与と在京シンクタンクの研究顧問

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