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テレ朝系古舘トーキングヒストリー龍馬暗殺実況は、なかなか見せた

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男に尊敬され愛されるNo.1龍馬暗殺のナゾを解く

もし龍馬が殺されていなかったら、明治政府はもっとリベラルな政府になっていただろうー番組を解説した歴史学者の磯田道史さんは、こう締めくくった。
そして当然、戊辰戦争はなかったから、多くの命も失われることはなかったと。

 

6日夜のテレビ朝日系で放送された「古舘トーキングヒストリー 〜幕末最大の謎 坂本龍馬暗殺、完全実況〜」は面白かった。
番組はこれまで簡単に済ませていた部分に焦点をあて、古舘伊知郎が再現ドラマを実況中継するという、新しい手法。

多くの男に尊敬され愛される男No.1と言っても過言ではない坂本龍馬。殺害されたのはまだわずか150年前なのに、ナゾに包まれた部分は多い。

例えば近江屋で殺害したグループは誰なのか?未だに諸説あり、どれが真実かは分からない。

寺田屋、近江屋事件を古舘氏の実況で

番組の見どころは、寺田屋を伏見奉行所に襲撃された逃走したところ。そして大政奉還。さらに寺田屋事件から1年10ヶ月後、滞在中の近江屋で襲撃され命を失う場面を、古舘伊知郎が実況した。

寺田屋ではやはり後に妻となるお龍が命を救った。午前3時、階下で入浴中のお龍が寺田屋を取り囲んだ伏見奉行所の侍に気づき、2階の龍馬に通報。突然の襲撃を免れた。

 

そしてお龍はその足で薩摩藩の屋敷に飛び込んで助けを求めている。
お龍がいなかったら龍馬の命は寺田屋で終焉し、大政奉還を見ることもなかった訳だ。

磯田さんは龍馬の失態として、寺田屋で伏見奉行所の2人を射殺してしまったこと。薩長同盟に関する重要な密書を、部屋に置いたまま逃走したことを挙げた。
殺人は当時でも死罪に当たる重大犯罪だから、さらに厳しく追われる身となったと。

近江屋で龍馬を襲撃したグループを、番組は『見廻り組』としていた。何者かという展開にするより、ずっと良かったと思う。

 

恐らく、中岡慎太郎との最期はあんな感じだったのだろう。
見廻り組は狭い部屋の格闘に備え、脇差しで2人に襲いかかった。

 

もし龍馬がもう少し生きていたら日本は変わった⁈

磯田氏による"もし龍馬が生きていたら?"の考察は必見。
『今の日本も変わっていたのだろうか?』との質問に、磯田氏は『我々の人生すべてに影響していたと思いう』と。
例えば、龍馬は大政奉還後の新政府の要職に徳川慶喜を迎えようとしていたという。
歴史にもしはないが、慶喜が政府の重要ポストならば、明治新政府の形も違ったものになっていたはずだという。

国のあり方はかなり変わっていたんだろうか。
それにしても大政奉還が終わった後、龍馬がよく分からないグループに、いとも簡単に殺害されたのは残念でならない。

『天に意思があるとしか、この若者の場合、おもえない。天が、この国の歴史の混乱を収拾するためにこの若者を地上にくだし、その使命がおわったとき惜しげもなく天へ召しかえした』

司馬遼太郎は『竜馬がゆく』で最後、こう結んだ。

もりもと なおき

  • この記事を書いた人

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森本 尚樹 早稲田大学卒。元新聞記者。約20年間、県議会議員を務めました。現在は福祉関連の会社の参与と在京シンクタンクの研究顧問

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