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ドン・ファン怪死から1ヶ月。さらに深まるナゾ…早、迷宮入りの声も

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ドン・ファン怪死事件、さらに闇の中に


紀州のドン・ファンこと和歌山県田辺市の資産家、野崎幸助さんが急性覚せい剤中毒のため急死して1カ月が経過した。あらゆるマスコミはじめ1億総探偵状態だが、依然、事件は闇の中。迷宮入りの声さえ出てきた。

野崎さんより18日前に死んだ愛犬イブちゃんも、覚せい剤で殺された可能性もあるとして、埋葬場所を掘り返し県警が詳しく鑑定したが、覚せい剤反応は全く出なかった。

県警がなかなか発表しなかったこと、改めて野崎さん方、会社の大捜索が行われたたため、イブちゃんから覚せい剤が出たのではとみられたが、無かったことで事件は振り出しに戻った感は否めない。

もしイブちゃんに覚せい剤反応が出ていたら、明らかに野崎さんの殺人に繋がると、みられていた。


他殺の線で捜査も、登場人物が少な過ぎる


こうした変死事件は他殺、自殺、事故死の三通りしかない。野崎さんは脳梗塞の後遺症もあり、年に数回も人間ドックにかかるなど体調には人一倍、気を遣っていたことなどから、自殺は考えられない。また、覚せい剤を使用することも同じく考えられない。

あと、覚せい剤使用は大半が注射による。経口使用は普通ないし、常習者はあり得ない。

こうしたことから、和歌山県警も他殺の方向で捜査しているのは、間違いない。関係先の家宅捜索も、容疑者不詳の殺人容疑で行われている。

殺人の場合、野崎さんに恨みがある者、もしくは野崎さんが死ぬことで得をする者ーこのニ通りに絞られてくる。


野崎さんが亡くなり、誰が得?でもそんな単純なものじゃない


まず得をする者。真っ先に疑われるのは莫大な遺産を継ぐことになる22才の妻のSさんだ。彼女の結婚前の生活ぶり、野崎さん死亡直後、あるいは葬儀中の発言、行動から、当初からずっと疑いの目で見られ、警察からも7度の事情聴取、ウソ発見器にまでかけられたという。

そしてさらに離婚の話しが持ち上がっていたとの話しが、Sさんを疑う根拠にもなった。離婚したら遺産は受け取れないからだ。

しかし私は当初からSさんはシロとみる。わずか2人(2時半から6時頃までひとりだった)の中、100%疑われる状況で、果たして殺人に手を染めるだろうか。これまでの事情聴取でも、家に覚せい剤があったか否かについても、知らないと答えている。

テレビや雑誌でもインタビューに答えているが、私は違和感やウソは感じなかった。

もうひとり疑われている家政婦さんも、何度も事情聴取を受けている。私はイブちゃんの世話はこの家政婦さんがやっていたことから、イブちゃんから覚せい剤反応が出た場合、さらに事情聴取となるとみていた。

この家政婦さんには遺産相続する権利はなく(内縁関係でもないだろう)リスクを犯してまで、野崎さんを殺害する動機はあるだろうか。


怨恨の線は捨てきれない


私は怨恨の線は捨てきれないとみる。金融の仕事の全盛期は、キツい取り立てで知られ、二度も刺されたことがあるという。恨みを持つものが、何らかの形で覚せい剤を飲むよう、仕掛けたかも。

あと、私が一連の新聞報道で気にいらないのは、仮にカプセルに仕込まれた覚せい剤を飲んだ場合、寝室にカプセルを飲むためのコップの水などがあったかという疑問。

普通、水無しでカプセルは飲めないから、寝室で飲んだのなら、水の入ったコップなどがあったはず。このことに触れたメディアはひとつもなかった。

水がなかったら、覚せい剤はカプセル以外の方法で飲まされたことになる。

2000本の空きビール瓶を、警察は全て調べてもいる。

警察に望みたいのは、見込み捜査は絶対、しないこと。さらなる徹底した現場鑑識。関係者へのさらなる事情聴取などを行なって欲しい。

覚せい剤の入手経路を調べるのは、極めて困難だ。直ぐに解決するとみられた事件も迷宮入りの声も出ている。

もりもと なおき

  • この記事を書いた人

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森本 尚樹 早稲田大学卒。元新聞記者。約20年間、県議会議員を務めました。現在は福祉関連の会社の参与と在京シンクタンクの研究顧問

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