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今さらの河井夫妻事務所ガサは、地検のやる気の意思表示とみる

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やっとの家宅捜索は、事件立件への地検の強い意思表示?

数々の疑惑が報じられながら、2か月以上も姿をくらませていた元法務大臣で衆院議員の河井克行氏(広島3区)と妻の参院議員河井案里氏(広島全県区)の広島市内の事務所が昨日、広島地検により家宅捜索を受けた。

疑惑発覚から既に2か月以上も経っての事務所ガサ入れに、『今頃やっても証拠を固めるようなものはあるわけがない』との批判もあるが、それは地検も承知の上だ。

このガサは公選法違反事件として必ず立件するという、広島地検の強い意思表示とみる。

議員辞職は夫婦とも否定も、地検は連座制視野?

家宅捜索は河井案里陣営が昨年7月の参院選で、車上運動員らに違法な報酬を支払っていたとされる疑惑。広島地検はすでに複数の運動員から事情を聞いており、全容解明のために強制捜査が必要と判断した。

2か月ぶりに姿を現した2人は東京都内で別々に会見。有権者に向け謝罪した後、報道陣の質問に答え、議員辞職についてはともに否定した。


しかし立件されることになれば夫婦とも辞職を余儀なくされるのは間違いない。広島地検はともに連座制の適用を視野に入れているような気がする。

公選法違反のガサ入れは、通常は投票日翌朝

選挙違反の家宅捜索だが、普通は投票日の翌朝早く、関係者に任意出頭を求め、同時に事務所などの捜索に入る。

何度も現場取材したが、疑惑を持たれていることを陣営が知っているのか、用心してか、も抜けのカラ同然の事務所も多かった。

大きな選挙を参謀として何度も手がけた人に聞いたことを思い出す。だいたいは投票日前日までに大切な資料は別の場所に移すという。

これは万が一警察が来ても公選法違反に問われるものは何もないようにしておくためで、ガサがなかったら『それでよし』だと。

当然、河井事務所も目ぼしい資料は何もないのは間違いないだろう。

もりもと  なおき

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森本 尚樹 早稲田大学卒。元新聞記者。約20年間、県議会議員を務めました。現在は福祉関連の会社の参与と在京シンクタンクの研究顧問

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