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依然少ない理系女子。リケジョの活躍なしに技術研究分野の発展はない

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女子が理系を避けるのは、成績の結果じゃなく環境だとか

スタッフ細胞の小保方さんが脚光を浴びた時、理科系女性は"リケジョ"と呼ばれブームになった。しかし大学進学先を見るとまだまだ理系、技術系の世界はリケジョが少ないのが、現状とか。

小保方さんの登場は、リケジョブームに少し日が灯った


このほど2019年度版の男女共同参画白書では、"女子が理系を避ける原因は成績ではなく環境だ"と、はっきりの指摘した。

才能や興味に応じて進路を決定するための、高校などでのキャリア教育の充実を訴えている。

確かにそう思う。社会の思い込みや親の無理解、学校での誤った進路指導で、過去にどれだけたくさんのリケジョの才能が潰されてきたか。これは日本の技術開発や研究分野で大変な損失になっただろう。

われわれの年代は理系女子に間違いなく誤った偏見があった

私なども高校時代は理学物理学科や工学部の土木学工科などを目指す女子は女の子としての情緒に欠ける。やはり女子はフランス文学でもやってる方が良いなど、とんでもない偏見があった。

これは自分が理系科目が劣ることへの、コンプレックスの裏返しだったんだと、今更ながら思う。

周りを見ても男の方が女子より数学や物理ができるという、数字的な裏付けはなかったのではなかろうか。

女子の大学進学率は2018年度には大学が50.1%、短期大学が8.3%。大学は男子(56.3%)を下回っているが、短大を含めると、男子を超えた。

専攻分野別にみると男女ではまだかなりの偏りが。『薬学・看護学等』『文学部などの人文科学』『教育』では女子の割合が過半数だが、『農学』は40%台、『法学部や経済学部などの社会科学』や『医学・歯学』は30%台。
最も女子比率の少ない『工学』では僅か15%で、白書でも"工学を専攻する女子が際立って少ない"と指摘している。

地図に残る仕事をする女性も増えてきた(大成建設HPより)

女性研究者が少ないのは、研究環境、職場環境の問題

また、全国の女性研究者は2018年度で約15万人いるが、女性の割合は16.2%で、諸外国と比較してかなり低い。

工学分野は他の専門分野より研究者数が約42万人と群を抜いて多いが、うち女性研究者は約2万6000人と6.2%しかいない。白書も工学、理学での女性研究者の少なさを指摘した。

しかしながら、私たちの時代、ほとんどゼロに近かった農学部が40%に達しているのにも驚いたし、医学部女子も当時は数%の進学率だった。

こうした分野が伸びているのに、研究者分野や技術分野で女子があまりに少ないのは、研究環境、職場環境に大いに関係があるのは間違いない。

女性が働きやすい、研究しやすい環境を整えることが大切だ。わが国の研究分野や技術開発を挽回するのは、優秀なリケジョの活躍が不可欠だろう。

もりもと  なおき

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森本 尚樹 早稲田大学卒。元新聞記者。約20年間、県議会議員を務めました。現在は福祉関連の会社の参与と在京シンクタンクの研究顧問

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