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取材に訪れた暴力団組員に110番通報された!

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『暴力団とも同じ目線で取材すべきなのか』

FBをご覧になった方からメッセージで私にこんな質問があった。記者として例えば暴力団の取材をする時の心構えとは?と。
私は『いかなる取材対象とも全て相手と同じ目線で話をしたい』と答えた。

昔、あるマンションの一室に暴力団が組事務所を構え、管理組合や住人が排除運動をしていた時のことだ。
取材に行ってその組関係者から話しを聞こうとインターホンを鳴らしても、ドアの向こうで『おどれ、ナンボのもんや』とか『いてもうたろか!』との勇ましい声はしても一向に出て来ない。

相手が大したことないと思った私は次第に腹も立ってきて『出て来んかい!コラ!』『おどれこそナンボのもんや!』と怒鳴り続け、インターホンも鳴らし続けたらそのうちシーンと。
そうこうするうちに何故かパトカーが2台。聞けば中のヤクザから110番があったとのこと。私が新聞記者と分からず、私の剣幕に1人で不安になり110番したようだった。

警察官が『警察や。開けんかい』と言ったらエラい怖そうなヤツが顔を出し、実は肝を冷やした覚えがある。
これもある意味、ヤクザと同じ目線で取材したのかも…(汗)
しかしから元気の情け無い暴力団員で良かった。

先輩のターさんは拳銃を乱射していたシャブ中の暴力団員に取材途中、徳島市内の大神子海岸で捕まり、約1時間も頭に銃口を突きつけられた経験が。
ターさんは他にも記事のことで呼び出され監禁された上、『おどれいてもうたろか!』と、頬に冷たい匕首をペタペタされたことも。
やはり反社は怖いと言う認識で取材に当たった方が良いだろう。

取材対象に対しては上から目線は絶対、NGだ。相手より優位に立ってもろくな取材はできない。
逆に"下から目線"も最悪。強いものに媚びて迎合し結果、忖度報道を生み出す。今の東京の政治記者はまさにこの状態だ。

例えば財務大臣の麻生太郎さんに度々、会見の場で記者が無能、バカ呼ばわりされても、当人はおろか誰も一言も言い返さない。あれだけチカラ関係が露骨になると、あの記者たちが伝えるニュースさえ私は信用できない。

自分は記者活動の基本としての考え方はこうだった。
"職業に貴賤はない。だから全ての人に公平に接したい。取材対応、言葉遣い、人とのお付き合いに差をつけるのは歳の差を考えた時だけ"
歳上については無名の人でも敬うことを心がけた。もちろん相手の態度にもよるが。

もりもとなおき

  • この記事を書いた人

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森本 尚樹 早稲田大学卒。元新聞記者。約20年間、県議会議員を務めました。現在は福祉関連の会社の参与と在京シンクタンクの研究顧問

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