『東京タワーより古いがや』が自慢だった
名古屋栄のシンボル、テレビ塔が来年7月までリニューアル工事のため休館すると、ニュースでやっていた。
名古屋の人の自慢は『東京タワーより小さい(180m)けど、日本で一番古いタワーだがや』ということだった。
当時、わが家から栄まで市バスで20分。窓からテレビ塔が見えると栄に来たなぁと、実感した。
中、高校、河合塾時代は栄に出ると、地下街を歩き回ったり百貨店ではオリエンタル中村、丸栄、松坂屋、他に中日ビルタウンを覗いて帰るのが、お約束だった。
若者には松坂屋は敷居が高く、オリエンタル中村が一番人気。
ここの屋上で、『17才』でデビューし人気絶頂だった南沙織と握手をしたのも、思い出だ。
あの憧れの同伴喫茶はどうなったのか?
テレビ塔の前は広い公園になっており、浪人時代は市立図書館の帰りに息抜きをした。
しかしテレビ塔に向かって左側にいわゆる"同伴喫茶"(今は死語か?)があり、早くこんな場所に行ける身分になりたいと、出てくるカップルをチラ見しては、ため息をついたものだ。
いったい店の中ではどんな展開があるのか?利用したことのある同級生カップルに聞いたら
『席は同じ方向を向き、他のカップル様子はあまり分からないけど、みんな普通にキスしたりしとるがや』
と言われ、ますますイメージが膨らんだものだ。
栄の栄華、復活なるか
テレビ塔だが、できたのは1954年だから、昭和20年代だ。1989年からライトアップされるようになり、地味なグレーのタワーが夜は派手になった。
リニューアルではビルが整備され5階建てに。ホテルや高級レストラン、コンサートホールが入るという。
最近は昔の逆で名古屋駅前の発展が著しく、栄は沈滞気味と聞いた。これを機に栄の栄華復活を。
死ぬまでにいっぺんはテレビ塔に行ってみることにしよう。
もりもと なおき