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少子化の原因、本当の理由〜男女共同参画社会の遅れ?

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最近だけでも日本相撲協会の土俵からの女性排除、財務省トップの女性記者へのセクハラ騒ぎ…世界の先進国から見たら考えられないような出来事が相次ぎ、海外のメディアにもわが国の後進性が取り上げられている。

少子化の原因は女性差別⁈

相撲の伝統も何をもって"伝統"なのか理解できない。角界からの本当の説明もない。

また直近のセクハラ騒ぎは、被害女性へのセカンドレイプとも取れる発言が、ネットのみならず有力政治家や有識者からも語られ、暗澹たる気持ちになった女性は多い。

こうした問題が起こる度、私はわが国の深刻な少子化問題は、女性に対する男社会の低い意識がもたらしてきた結果と、思えてならない。これを裏付けるデータもある。

少子化は無縁の北欧3国

女性の社会参画度高く

実は私の学生時代のゼミの恩師で、日本のスウェーデン研究の第一人者、早稲田大学の岡澤憲芙名誉教授は、40年も前から、日本の少子化を予告していた(私も授業で何度も聞いた)

岡澤先生(右)と

その理由として当時から北欧に比べ、男女共同参画が全く進んでいない、というよりその意識も希薄だったこと。

『だから女性が後顧の憂いなく社会参加できる制度づくりと、男の意識改革が不可欠。少子化が進んでからでは取り返しがつかないんだ』ーなどと説いていた。

岡澤先生は各方面の政府委員もされ、この旨の発言を続けてきたが、政治の理解が進まなかったという。先日お会いした時も、日本の少子化対策はもう手遅れだと。

岡澤先生の40年前からのことばを裏付けるように、女性の社会参画度ベスト3であるフィンランド、スウェーデン、ノルウエーの北欧3国は、今も少子化社会に全く陥っていない。

比較的早くから男女共同参画が進んだフランスも、完全に少子化社会からの脱却に成功したという。

ちなみに世界での日本の女性の社会参画度は100位程度。スイス・世界経済フォーラムの男女格差報告では、144ヶ国中、114位となっている。

社会参画度が高いほど女性の就業率が高いから、より少子化が進むような気がするが、現実は全く逆だ。

見せかけの制度で改革遅れ

わが国も1985年、男女雇用機会均等法が整備され、女性のあらゆる職種への進出が進んでいる。改正も進んでいる。

しかしあくまで制度的なもの。女が除外されてきた仕事が可能となっただけで、女性に対する男社会の対応、考え方が劇的に変化したとは思えない。

あまりに基本的なことだが、女性が働きやすい職場をつくる。家庭は子育てはむろん夫婦2人が公平、平等に営む。

全ての男の意識改革で、真の男女共同参画は進む。セクハラが蔓延する社会では、まだまだと言わざるを得ない。

もりもと なおき

  • この記事を書いた人

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森本 尚樹 早稲田大学卒。元新聞記者。約20年間、県議会議員を務めました。現在は福祉関連の会社の参与と在京シンクタンクの研究顧問

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