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死ぬ前にトイレへ…首を刺されたおばあちゃんはまた孫の元に戻った

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なぜ祖父母を?深まるナゾ

『死ぬ前にトイレに行かせて…』。
そして中から娘に電話で危機を知らせ、またナイフを持った孫の元に殺されるのを覚悟して戻ったおばあちゃんの心情は、想像しただけで胸が痛む。

埼玉県和光市で18時夕刻、発生した中学生の孫による祖父母殺傷事件は、少年の動機だけでも極めて特異な事件になりそうだ。

 

この事件で警察は事件後、行方不明になっていた2人の孫の中学3年男子(15)を、祖母に対する殺人未遂容疑で逮捕した。祖父も少年がナイフで刺殺したとみている。2人とも刺された跡が複数あったという。

首を切られた祖母はトイレに行き、同じマンションに住む少年の母親である娘に電話したが、繋がらなかった。しばらくして留守番電話を聴いた娘が部屋に駆けつけた。
祖母は首を切られてたが、力を振り絞ってトイレに行き、少年の母親に電話をしたようだ。
そして電話の後、トドメをさされるのを承知で少年のところへ戻っていた。

友だち殺したいが、人殺しの家族にしたくなかった…と

少年は調べに対し、
「以前から恨んでいる友達がいた。友達を殺すと自分の家族が人殺しの家族になってしまい、迷惑をかけるので、先に家族を殺してから友達を殺そうと思った」

などと説明をしているという。
祖父母のあとは自分の両親を殺害する計画だったかも、しれない。ナイフは計4本、持っていた。

学校は少年に絡むトラブルは聞いていないとしているが、さらに調べることにしている。
殺人にはいろんな動機があるが、自分のために殺人犯の家族にしたくない。家族に迷惑をかけたくないとして、周りを皆殺しにするのはあまりに異常だ。
友だちによほど深い恨みがあったのかもしれない。

もりもと なおき

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森本 尚樹 早稲田大学卒。元新聞記者。約20年間、県議会議員を務めました。現在は福祉関連の会社の参与と在京シンクタンクの研究顧問

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