『オマエが風邪なら警察は事件着手せんのかい!』
警察が大きな事件(贈収賄事件)を着手するかどうかの時、私はインフルエンザで寝込んでしまい、早朝の張り込みに行けなかった。
その時、事件担当のキャップから電話があったので"インフルエンザで39°の熱があるため、今朝は勘弁して欲しい"旨、告げたら
『それがどないしたんや!オマエが休んでる間は、警察は事件着手、待ってくれるんかい!』
と、エラい剣幕で一喝されたことがあった。
パワハラだが、仕事の大切さ、厳しさ教えてくれた
今、思い返してもとんでもなく無茶振りだ。今なら完璧にパワハラではあるが、新聞記者という仕事の重大さを教えられたし、自分の向こうには、たくさんの読者がいることにも気づかせてくれた。
そして何より、『オマエがおらんで誰がやるんや!』と、その事件を追いかけてきた私の努力を認めてくれたのが嬉しかった。
みぞれの降る真冬だったが、信号待ちの度にアイスノンを額に当て、現場へ向かった朝を思い出す。
事件は数日後、警察が着手。無事、私の特ダネに。
以来、自分の身にどんなことがあっても仕事を最優先させようと思った出来事だった。
テレビ報道番組の長期の年末年始休みが全く理解不能
前置きが長々となったが、私はXmas辺りから正月5日頃まで、民放テレビ各社が局の看板でもある夜間〜深夜の報道番組をお休みにするのが、全く理解できない。
だから毎晩、欠かさないテレビ朝日の報道ステーションも、TBSのnews23も10日間余りもない訳だ。
まあ、スタッフの年末年始休みということなんだろう。
代わりにかなり早い時期に撮り溜めた『特別番組』でお茶を濁すことになる。これが極めてくだらない番組が多いからまたストレスが溜まる。
この間、もちろん短いニュースはあるが、桜を見る会もカジノ汚職も、自衛隊の中東派遣も詳しいニュースは民放では知ることができない。
特捜事件の推移とかテレビマンは心配じゃないのか⁈
東京地検特捜部は年末年始休み返上だから、事件はどんな展開になるか分からないのに、テレビの連中は心配じゃないんだろうか?
ニュースの継続性が分かっていたら、報道に誇りを持っていた年末年始の番組休止はまずできない。
私を鍛えてくれたキャップのことばを借りるなら『君らの年末年始休みの間は何にも事件は起こらんのかい!』と、テレビの連中を一喝したい思いだ。
もりもと なおき