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自殺、思い止まって!私に遺書を残し思いを伝えてくれた人がいた

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人生の途中で死を選択した友人、知人たち

この歳になると人生の途中で自ら死を選択した友人、知人は何人かいる。

大学生の時、自殺した超がつくくらい優秀だった高校の同級生。新聞記者時代に公私お世話になり、毎日のように話しをしたりご指導いただいた役所の幹部や自営業の人。そして仕事での先輩も2人いた。

ごく身近な存在だけで5人だから、やはり自死を選ぶ人は多いのかもしれない。

お寺に来るといろんな人のことを
思い出す(京都・大覚寺)

私に遺書を残し思いを伝えてくれた人がいた

そして少なくともこのうち3人は理由は私が想像がついた。
その中のひとりは私宛に遺書を残していた。

まだ20代後半と若かった私には、精神的に重すぎる遺書の内容だった。でもそれは新聞記者としての私を信頼してくれてのことだったと思う。彼の思いがしたためてあり、壮絶な文面に胸が張り裂けそうだった。

このことはまた別の機会があれば書きたいとの思いはあったが、もう胸の奥にしまっておきたい。

ひとつだけ言えるのは彼の最後のことばに当時、私の心、記者魂に火がついた。少しだけ敵討ちができたかもしれない、ということだ。

明らかに病んでいる人もいた。後輩なら何とか力にもなれたかもしれないが、やはり先輩だとそれは難しかった。

精神科医の友人に教えてもらったことが役立った

あと何人か精神的に調子の悪い時に何故か必ず私のところへ来る年上の知人が2〜3人いた。

若い記者時代、取材を通じ懇意になった精神科医がいたおかげで、学術書を借りて読んだり、様々な精神疾患について勉強したことが少しは役立っていたからかもしれない。

コーヒーを飲みながらゆっくり話しを聞いてあげることがよくあったが、先日、そのひとりから10数年ぶりに自宅に電話があった。

第一声が『おい、元気にしとるんか?』と。思わず笑ってしまったが、その人もすでに70代も半ば。立派になった息子たちの話しをしてくれた。もう全く心配はなかった。

女性の自殺が急増したのはコロナ禍も影響か

警察庁のまとめではことし10月の自殺者数は速報値で2153人で前年10月に比べ39.9%(614人)も増加した。

自殺者数そのものは2010年から昨年まで、10年連続で減少してきた。今年になってからも1~6月までは前年同月比マイナスで推移していた。

それが7月以降は4カ月連続で増加している。
とりわけ女性は10月は82%も増えており、コロナ禍での非正規雇用の解雇による困窮や家庭生活の変化が、女性たちに暗い影を落としているのは間違いないだろう。

自殺はごく短い判断、突発的に行動に移すケースが多いといわれる。だから誰かが側にいたら防げることは多い。

コロナ禍でみんなの心は荒んでいる。生活が酷い困窮に陥っている人も相当いるはずだ。

せめて身近にいる人の心の変化には、みんなが関心を持ちたいものだ。お互い様だと思う。

もりもとなおき

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森本 尚樹 早稲田大学卒。元新聞記者。約20年間、県議会議員を務めました。現在は福祉関連の会社の参与と在京シンクタンクの研究顧問

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