驚いた!中村喜四郎氏の立憲民主入党
民進党崩壊後に無所属議員となった衆参両議員の立憲民主党入りが相次いでいるが、衆議院議員で元建設大臣中村喜四郎氏の入党には心底、驚いた。
中村喜四郎氏といえばもちろん元自民党代議士。田中角栄元首相の秘蔵っ子。田中角栄秘書から政界入り、党の要職のほか科学技術庁長官、建設大臣など、トントン拍子に出世したから、その時のイメージが強烈だ。
汚職事件に連座し刑務所にも入ったが、その失職した時を除き、選挙は勝ち続けている。
東京地検特捜部、ゼネコン汚職の目玉だった
まさに中村氏にとって好事魔多しだったと思う。
1994年、当時政界を揺るがしたゼネコン汚職事件に絡み、自民党独占禁止法に関する特別調査会会長代理在任中に、鹿島建設からの依頼で公正取引委員会への口利きをした斡旋収賄罪容疑が浮上。
東京地検特捜部が任意捜査を求めたが中村氏が拒否。地検は逮捕許諾請求を衆議院に提出して逮捕する方針を。衆議院で逮捕許諾請求が可決され、中村氏は逮捕された。
(当時の東京地検特捜部は頑張ってたなあ。改めて痛感する。今の政権忖度の検察ならあり得ない)
この後が凄い。ついに最後まで世間話しさえ応じず完全黙秘を貫徹。裁判では懲役1年6月、追徴金1000万円の実刑となった。刑期の間、失職。
最強の無所属と言われ
当時の中村氏の、学生運動の活動家ぶりの完黙は話題になったが、何が彼をそうさせたんだろう。
少なくともゼネコン汚職は拡大せず、結果、何人かは彼に守られたのかもしれない。間違いない。
だから良い悪いは別にして、その時のビクとも揺るがない精神力が、懲役後の中村氏の価値を高めたのは間違いないと思う。
失職したもののまた復職したが、汚職で実刑という政治家として致命的な傷を持ちながら、以来、無所属で、落選することなく当選を続け14期目となっている。
日本一選挙の強い男、最強の無所属と言われた所以だ。
同じ選挙区に自民党の永岡桂子衆院議員がいるが、当選5回といっても全て比例復活。中村氏に一度も勝てない。
中村氏は両親とも参院議員、強固な後援会組織が強さの秘密といわれたが、さあ、茨城県以外の有権者なら許したかなとは考える。
新潟知事選で反原発の反自民候補を支援
ずっと無所属議員として活躍してきたが、先の新潟知事選挙では、反自民候補の支援のため、新潟に飛んだことも話題となった。
新潟知事選は小泉元首相と同じく反自民候補を支援した
長い時間が経過し、彼の生き方に今更賛否はないが、ともすれば理論が先に立つアタマでっかちの立憲民主党に、プラスの影響をもたらすのは間違いないと思う。
同じ無所属から元総理の野田佳彦が立憲民主党入りしそうだか、この男よりは何百倍も中村氏が上だろうな。
もりもと なおき