着服額はなんと5年間で10億円にも!
造船、重機大手の住友重機械工業(東京)の労働組合専従書記在職中、組合費を横領したとして業務上横領容疑で逮捕された田村純子容疑者(60)は、その後の調べで着服した額は約10億円にも上っているという。


在職35年間のうちいったいいつ頃から不正に手を染めていたのかはまだ分かっていない。
時効などもあり捜査対象は2013年から失踪した2018年までについて。犯行の大胆さはもちろん、労組経理のチェックのずさんさにも驚くばかりだ。
年金積み立て金を着服、別の組合口座からその都度補填
女の手口は組合員の年金の積み立て口座からカネを抜き、さらに別の労組の口座から補填していたという。その別の口座は組合幹部のチェック対象外というから、これも驚いた。
何億円ものカネが定期的に引き出された口座の監査がなかったとしたら、労働組合の資金管理の在り方に内部からも今後、厳しい批判が集まるのは必至だろう。
それにしても7100人の組合員で多額のカネを集めているものだ。
支払った組合費は退職時にある程度、返済されるというが、約10億円も穴が空いたとなると、きちんと返済可能なんだろうか。幹部の責任は大きい。

間違いなく起訴されるがせいぜい懲役5〜6年か⁈
ところで田村容疑者が起訴された後、果たしてどれだけの罪となるか、早くも話題になっている。
業務上横領罪の場合、金額がいくら高額になっても最高懲役10年まで。
田村容疑者の場合、恐らく使い込んでしまいほとんど弁済はできないから、それによって罪が減じられことはないだろう。
となると、私の予想では恐らく求刑は懲役8年ほどか。判決はその7掛けで5〜6年程度というところか。
しかしすでに田村容疑者も60才。罪を犯してなくとも定年だ。ここ何年間かは分からないが、10億円ものカネを趣味の馬術やクルマ、ブランド品購入に浪費し、贅沢三昧したのなら本望じゃないのかと思う。
年金は出るから出所後の生活も安泰
あとふざけた話しではあるが、同社に35年間、勤めていたから年金は支給される。大企業だか結構、いい年金額だろう。民事で弁済を求められても、自己破産しかない。
刑務所から出たら今度は呑気な年金生活がスタートする。
もりもと なおき