18禁映画で『おとな一枚』というドキドキ感
高校時代は18禁の成人映画を観にいくのはドキドキだった。
普通に『大人1枚』とチケットを買ったが、よく考えたら『おとな』と敢えて言う必要はなかったのだ。成人向けだから。
入場したらなるべく周りに人がいない席を探したが、近くにエッチな感じのおばさんがいると妙に生々しい感じがしたものだ。
日活ロマンポルノは綺麗なカラーだったが、その前世代のピンク映画と言われた成人映画で有名な大蔵映画は、モノクロとカラーが混在した作りだった。
どうでもいいシーンは白黒だが、男女の卑猥な絡みのシーンになると突然、カラーに変わった。安い製作費でピンク映画を大量生産するための知恵だったようだ。

ためになった西独成人映画『完全なる結婚』
この頃、学校で話題となったのが『完全なる結婚』という西ドイツの映画だ。性科学映画との触れ込みで18禁だった。
さっそく観てきたヤツがこれは絶対、行くべきと。
男女のカラダのメカニズムから、性行為の方法が体位も含めかなり勉強になるとのことだった。
童貞の高校生にとって関心が深く、私も含め多数が観に行ったのはいうまでもない。

性行為の方法をドクターが解説
元々、オランダの婦人科医の原作『完全なる結婚』を元に製作した映画だった。
配偶者の選び方からはじまり、妊娠と育児のこともあったが、やはり映画のメインは性生活、とくにいろんなバリエーションで男女が交わり、合間合間にドクターが登場して解説していたような気がする。
体位によって結合が深いとか浅いとか、今でも鮮明に覚えているのは、童貞の諸君にとってはあまりに刺激的な映画だったのだろう。
近年指摘される若者たちの心配な性への関心の低さ
先日、ニュースになっていたが、童貞率がますます高くなり、男女とも未婚率は高くなるだけでなく、異性への感心も薄くなっていることが報告されていた。
最近は成人映画で学ばなくても、ネットでいくらでも情報収集できる。
しかし今の中高生はわれわれが思うほど性に対する関心は薄れているのかもしれない。
性への大きな関心があったわれら世代の方が、身体と心は健全に成長していたのかもしれない。
もりもとなおき