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過酷な無給医を無くす医学部病院の大改革を。国がやっと存在認める

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国がやっと無給医の存在、認める

大学病院などで診療にあたっているにもかかわらず、研修中であることなどを理由に給料が支払われない、若手の医師や歯科医師がいる。

こうした白い巨塔での最末端の若い"研修医"は無給医として、少なくとも全国で2000人が医療現場で働いていることをやっと、国が認めた。

ことし1月から文部科学省が、全国108か所の医学部と歯学部の付属病院を調査したところ、こうした無給医の存在が確認できたという。
その数は少なくとも全国およそ50の大学病院で、計2000人を超す。

国がこうした無給医の実態を明らかにするのは初めてだ。

半世紀、何も変わらなかった大学病院

国はずっと無給医はいないとしていた。しかし講座制と呼ばれるピラミッド構造の一番下で、声を上げることもなく、慢性的な過労状態の中、優秀な若い医師たちは無給で働いていたのだ。
文句を言えば教授に干される。文句を言って教授に睨まれれば博士号が取れないかもしれない。大学にも残れない。大学病院はこうした若いドクターの勤務状態を見て見ぬふりをしてきたのだろう。

1960年代後半、東大に代表される医学部から始まった全共闘運動の闘いは、こうしたピラミッドを構造を少しでも改善するためのものではあったが、半世紀を経た今も何にも変わっていなかった。

白い巨塔より。教授回診

私は2000人など氷山の一角で、潜在的にはまだまだ何倍もいるような気がする。

生活費はアルバイトだが、過酷な日々

私が大学病院に入院した時、担当の若いドクターは毎夜、深夜、未明まで看護師詰め所の片隅でパソコンを睨んでいた。
そして翌朝、誰よりも早く病棟に。
それが毎日だから、彼の健康を心配したものだ。

またよく知る若い医師は博士号をとるべく大学院で学ぶが、実質は勉強よりも日常の異常ともいえるハードな勤務に追われてていた。

そしてもちろん無給だ。週1日は民間病院に行き、宿直勤務をこなしていたが、この日はほとんど眠れなかったはずだ。

健全な医療体制の構築は、患者のため

われわれ患者の命を守るべく診療行為を続けてくれる医師たちが、こうして慢性的な過労状態では、患者にとっても完全な医療を受けることができるのか否か、疑問だ。手術での医療過誤の可能性も高まるのは必然だ。
国はやっと無給医の存在を認めたが、何らかの対策は考えているんだろうか。国公立大学医学部の大幅な定員増、教授をトップとした独特の講座制の解体など、医療と医師と患者のためのドラスティックな改革を望みたい。
もりもと  なおき

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森本 尚樹 早稲田大学卒。元新聞記者。約20年間、県議会議員を務めました。現在は福祉関連の会社の参与と在京シンクタンクの研究顧問

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