雨は夜更け過ぎに雪へと変わるだろう
X'masが近づくともう何十年も聴き続けている。山下達郎の名曲『クリスマス・イブ』。
この曲をどうしても東京のけやき坂辺りで聴きたくて、数日前、念願を果たした。

お天気は良かったから ♫雨は夜更け過ぎに〜雪へと変わるだろう〜♫とはならなかったが、美しいイルミネーションと憎いくらいマッチする名曲だと、再認識した。
民営化直後のJR東海、この歌とCMで伸びた
そもそも初めてリリースされたのは1983年だ。そして一気にブレイクしたのがその5年後の1988年。
何故かというと、JR東海「ホームタウン・エクスプレス(X'mas編)」のCMソングに使用されたこと。
あっという間に人気曲になり、X'masというより、日本の12月に欠かせない歌になった。
X'masは恋人と過ごすことが定着した
覚えているだろうか?深津絵里が新幹線のホームでずっと恋人を待つ。新幹線は到着したが、恋人は降りて来ない。本当は柱の影に隠れていただけ。姿を見つけた深津は膨れっ面をして涙ぐむ…


結局、このCMがきっかけで、クリスマスイブは恋人同士が聖夜を2人で過ごすのがブームとなり、定着した。
時まさにバブルの真っ只中。今はなき赤坂プリンスホテル、赤プリが恋する2人が聖夜を過ごす憧れの場所となった(まず、予約は取れなかったとか)
36年に渡る超ロングセラーはギネス記録に
このCMもシリーズ化した。1987年の国鉄民営化で誕生したJR東海は、新幹線の大部分を押さえた強みを発揮していったが、このCMの力は大きかったと、私は思う。


この曲はシングルリリースしてからオリコンでトップを取ったのがなんと異例の6年半もあと。
そして1980年代で最も売れたシングル曲。さらに30年連続でトップ100入りで、"日本のシングルチャートに、連続で最も長くチャートインした曲"としてギネス世界記録にも認定されている。
格調高くバロック音階を
そしてさすが山下達郎だ。音楽的にも凄い。何度も聴いたことがある人ならお分かりだろうが、古典的なバロック調の音階が入っているのをお気づきだろうか。
実は間奏に本物のバロックを引用したという。ヨハン・パッヘルベルの『カノン』が入っているから、聴いてみてください。
♬ラーラララーラ ラーラララーラ♬の部分です。
それでは『クリスマス・イブ』を聴いて聖なる夜を。Merry Xmas
もりもと なおき